技術広報ブログ

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NFT Summit Tokyoに行ってきた感想

2022713-14日に蒲田でNFT Summit Tokyoというカンファレンスが開催されたのですが、せっかくの休み期間なので参加してきました。

 

NFT Summit Tokyo 第2弾

https://www.nft.pivot-tokyo.com/

印象に残ったセッションを簡単にメモしてきましたので、こちらに公開します。

全体の感想としましては、やはりWeb3に対してどのように対応していけば良いのか答えがまだはっきりとわからない手探りの状態なのだな、と思いました。登壇者の皆様が強調していたのは、いまが乗り遅れないためのチャンスで、いま動けるかどうかで23年後に大きく変わるとのことでした。

今回のカンファレンスを受けた感想として重要なこととして、まず自分がしっかり勉強をする(Rust勉強しないとな)ことと、Web3を構成するもの(暗号通貨、NFTDAO)を構造化し、自分たちができることを見つけ、まずはそこから初めていくことだと思いました(まずはNFTのマーケットを作るのが良いそうです)。

 

以下、メモです。

[M-2] NFTブロックチェーンの未来アジアWeb3企業のグローバル戦略とは

データは企業のサーバーに保存される所有することはなかったが、これからは見る、書く、所有する、といった強力なパラダイムに望む望まないにかかわらず、全てのWebWeb3に移動する。

今後は518ヶ月で5%10%の人がブロックチェーンのゲームに移動してくる。ただし、期待されるほど高品質なものは出てこない。

 

西洋とアジアではプロックチェーンポリティックス(仕組み)の理解が違い。アジアにおいて民主主義はまだ若く、資産の所有権や投票といった合意主義の歴史は西洋のほうが長い。Web3自由形のオープンシンキングを理解するためには哲学、社会学、政治、金融などを理解する必要がある。単純に技術の話だけではなく、そして明確なものではない。人間の扱っているものすべてに関わる。

 

中国は自由に参入できていないインターネット初期にも起こった。最終的にはオープンなインターネットを諦めなければならなかった。

 

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[M-3] シリコンバレーから見たWeb3の「今」

日本は働き方が変わっていない。

今は暗号通貨の価格がすごい下がっているけど、前の冬ほどは下がらない。ここ23年は加熱しすぎており、詐欺みたいなプロジェクトにもお金が集まっていたので自然淘汰されている段階。2024年にむけてコツコツと技術革新をしていくのが重要。

 

リップル12年目でかなり老舗。リップルの目標としては以下の通り。

  • 価値があるインターネットを実現する
  • 日本円やドルといった通過に限らず価値のあるものを財産にする
  • 今まで価値として見られなかったものを見つめ直す
  • 国際送金にブロックチェーンを活用していく
  • ブリッジ通過として活用していく
  • 全ての価値あるものをトークン化していく

リップルは国際送金に強いが、価値の交換ができるプラットフォームを目指している。

アメリカも薔薇色ではない。アメリカでは暗号通貨の存在が法的にははっきりしていない。日本では2017年に資金決算法で整っているのでそれほど遅れてはいない。

 

これから盛り上がる領域

2020DeFi

2021NFT

2022DAO

 

DAOにはトークンを持ってないと入れない、投資系のDAOとかソーシャル系のDAOとか実際に入ってみて、トークンをもらうのがおすすめ。「日本で広めるから!」とか言う。

 

試行錯誤の段階だけど、トークンを持っている量によって意思決定をするのは金融主義になってしまう。なので譲与できないトークンを配布する。中央集権とDAOはケーズバイケースで使っていかれると思う。FacebookTwitterでも良いサービスを作るにはどうしてもデータを集めて機械学習の分野に行かないといけなかった。

DAOは今までなかったチョイスを選べる。破壊的なイノベーションが来た時の選択肢として、今までできなかったことを取り入れて、独自に進化していく。

 

日本のコンテンツはすごい。日本大好きって人は多い。NFTは最初から世界に販売していく、ファンコミュニティの運営は日本が強い。新しい日本にもDAOが生まれるといい。

 

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[M-15]ゲーム x メタバース

メタバースにおけるブロックチェーンゲームの可能性

 

メタバースは定義が様々だけど、これから10年間にかけて大きくなっていくと思われる。コミュニティをどう作っていくのかが重要。

Daoコミュニティをどう作っていくか?

 

MyCriptヒーロー ずっと世界ナンバーワンのブロックチェーンゲーム。Opensea9割がマイクリの取引で2万イーサを売り上げた。企業に頼らないネットワークを作る。

ガバナンス好きな人が好きな世界を作っていくのがメタバース(同人誌)、ユーザーがゲームを作っていくのがDAOWeb3というのはファンベースで作られていく。完全独立法人からDaoへの移行が難しい。

 

DAOを回していく。専門性が低い人たちが集まるとうまく行かないけど、それは多数決や民主制の問題。必要なこととしてコミュニティの質を高めていく。ゲームの場合はどうしても中央集権で立ち上げるしかない。一部分だけコミュニティに譲渡していくのが定石。DAOは手段なので、全部をDAOにする必要はない。一部のキャラクターの名前をDAOで決めるとか(メタバースは多用性)。企業が何かを変更すると炎上することが多いが、ユーザの投票で決めれるのは責任の共有ができる点がある。51%あったら、それは正。

 

レディ・プレイヤー1という映画はコミュニティベース。

 

NFTは暗号資産ではない。株と違ってインサイダー取引の規制ができていないので、自分たちで規制していくしかない。

 

トークンの発行が日本だと難しい。シンガポール法人で作っている。

 

日本は今ガイドラインを作っている。主に賭博罪とマネロン。3Dは日本が優先して作っていって欲しい。メタバースNFTもグローバルが作っている。仮想通貨はダウントレードだけど、今は仕込みの時期。若い人たちシンガポールに来ている。すごい重要な産業になるので日本国内で作っていく。冬の時代だからこそチャンス。ここから12年がチャンス。

 

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[M-4] Web3の本質と未来「イーサリアムの原則」

イーサリアム財団の中に日本人は6人しかいない。

ビジョンがないのは生き残られない。イーサリアムは分散型、公共性、誰にでも平等なアクセスなどに拘っている。主要者がいなくなった後でも生き続けるようにするにはどうすれば良いのかを考えている。

イーサリアムが生き残れたのはビジョンがあってプロダクトではないから

  • 長期思考
  • 引き算の美学
  • 価値観を守る(継続する)

 

キーワードはDegen to Regen

Daoのコミュニティを作っていくのは日本はすでにやってきていた。ツールは人間がどう使っていくかが重要で、日本人はガバナンスが自分たちでできる。資本主義も共産主義も政府が誘導してというのはうまく行かなかった。

 

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医療とWeb3

シリコンバレーから最新報告

薬の開発時にDAOを使用する。メディカル危機の管理や薬局の開発に使用している。BiotechDAO。例えば不老不死の研究をしてください!などに票が集まる。

どこの国からどこの人でも入っていける。リサーチファンディングによく使われている。メリットとして薬局のコスト削減につながる(薬一個の開発に10億ドルから20億ドルかかる、開発だけに年間900億ドルかかっている)

 

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クリエイター vs 政治家 日本のweb3 推進政策と課題

Web3を国家戦略にした

24の課題と提言をした(NFTホワイトペーパー(案):https://www.taira-m.jp/2022/03/nft.htmlWeb3は範囲が広く全体を変えないといけない。かなり大きな仕事。担当する省庁がない。ガバナンストークン課税問題とか、暗号資産に対する税金MAX55%とか。

 

日本は動きが遅いというのはその通りだけど、英米はまずはやってみる、問題があれば議論をするといったアジャイル的な運用が国単位でできている。今はどうやって成果を得るか絶望的な状態にはなっている。Web3は日本だとガラパコスではなく無人島になる。日本ってどれくらいの価値があるの?って話。

いま起業家に相談されたら、まずシンガポールでやったほうがいいよ、と言う。政府の理解に時間がかかる。

 

アーリーマジョリティの数が少なすぎる。クリプトは積み上げ式で知識を深めていく。

誰に聞いても正解がない。日本が有利なのは知財。アニメ、ゲームといったサブカル。中国に対抗するWeb3は西洋諸国の国家戦略としては正しい。

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[S-1] クリエイターから見るNFTの戦略

楽しいからやっている。金儲けの話からではなく、何が楽しいか、から話さないと乗れない。

 

NFTは子どもが手を出せないのが一番きつい。ビックリマンシールみたいなコレクションができない。そうでないと文化的な広がりが持てない。

広げるにはストーリーが重要、報酬が分配される。

 

[M-7] Web3が可能にする世界のジャパン・クリエイティブ

初回から世界を目標としている。規模感から世界展開をするのが普通。ひたすらインディーズで行っていく。NFTはアートといった一つの視点からみると不可解になる。

 

パーティーに行くと多用性がなく白人の男性が多いけど、ギャルバースは女性も多く国も様々。コミュニティとしてバランスを取っていく。プロジェクトで回していくには、アーティストリスペクトが重要。アーティストを表に出してあげることとか。

 

大変なこととしては、NFTの価値観を共有していく。大変なことは予測しておく、サーバーがダウンしたら、こういうコメントを出すようにするとか。

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[S-2] How to dive into web3

大企業がWeb3に入っていくために

Web2ではデータを所有しても、企業のサーバーに入っているので、企業が潰れたらなくなる。Web3はインターネットでいうとドットコムバブルが終わる時期。暗号資産にいきなり入るのは難しい。まずはNFTから始めるのが始めやすい。→だれにNFTを配るのかが問題。NFTを配るのに対象者が今はほぼいない。持続可能性の仕事をできるのかが考えなければならない。

 

だれでも参加できる企画をどうデザインしていけばよいか?

炎上しないためにはWeb3としての思想を

 

技術的検討項目

チェーンをどうするか?

イーサ。ポリゴン。ソラナ。ASTARLINE

処理スピード

保守性

安全性

 

支払い通過をどうするか?

ウォレットをどうするか?

マーケットプレイスをどうするか?

財務会計的視点

ガバナンス問題(ウォレットの管理とか)

 

BeReal1日に2回しか投稿できないSNS。希少化された帰属意思に再帰してきた。

 

ちゅらうみ水族館のジンベイザメの所有権を売るとか

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2日目

Web3の未来

Web3は人々の生活をどのように変えるのか

ファンクラブをどうやって長く価値を持たせるか。

Web3の一番面白いところは透明性とか、決算手数料とかではなく、ロングターンで考えて直接参加者とアーティストがつながることができる。

マーケットをどう作っていくのかが日本のポイント。

本当は自分の人生は自分が経営者にならないとならない。

自分が表現するために勉強していく必要があり、それが3年後に差がでそう。まずは4割からスタートしていく。

Web3は前に行くしかないので、安心して突っ込んでください。

 

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Web3で勝負をかける若き起業家が描く未来

Astar Networkはレイヤー1の日本発パブリックチェーン。チェーンとチェーンを繋ぐマルチブロックチェーン

Webがでてから日本は負け続けている、次の成長企業ってなに? Web3.0のプラットフォームを取りに行く。

Web3の事業は税制が一番厳しいけど、税制を変えるのは企業家の仕事ではない。

技術レイヤーで戦える技術者が出てくる必要がある。

Web3.0は現状ではインフラに問題がある。チェーンとチェーンをつなぐプロトコルがまだ整っていない。

 

日本人ってそもそもあまり0から1を作った経験が少ない。イノベイティブは欧米に任せてもよくて、日本人の強みは改善にある。

日本はマーケットが構造的に小さくなっていくので、外貨を稼いでいく人が増えていくといい。

 

開発言語はSolidityが主流だけど、イーサリアムを動かすものとしてできたので、スマートコントラストでの汎用性が高いとはいえない、またセキュリティがよろしくない。

Rustネイティブだと型が厳格なので、コンパイラエラーがわかりやすい。セキュリティも安定している。パフォーマンスもよい。Web3をやるならRustWebアセンブリーがよい。Polkadot100%Rust

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独自のNFTプラットフォームを構築するには:技術からマーケティングまで

 

宣伝はWeb2がまだまだ強いので、Web2の人たちは拡散することに強みがある。

まだ1%イノベーションしかない。

DAZNは新規にNFT事業に入った。

真ん中のサブスクを軸に、スポーツを中心にいろいろな可能性に挑戦する

企画自体は2年ほど。→権利をどう獲得するかが問題にあった。

 

開発はMIXIさん、グルーバルでNFTマーケットプレイスDapper)を作っていた。

コンテンツとして動画をもとに選手をNFT化。選手、クラブ、Jリーグとの権利獲得が難航

 

まずは一人でも多くの人に買ってもらうので安価で販売している。

今度セカンダリマーケットプレイス(ユーザー同士で自由に取引ができる)を作る予定。平等にするために抽選販売をしている。

NFTを持っていたら、選手に会えるとかの特典を行うかも。

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Web3プロダクトの刺さるUXの作り方

クチコミ大事!

UIとしてはハントの報酬がある。

安心安全を伝えるためにSNSの更新がある。

PMFPCMを意識する。Web2Web3はどうでも良くて、ユーザーが誰で、何を提供するか?が大事

 

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アニメを中心としたコンテンツプロデュース会社が、なぜNFT事業にチャレンジするのか?

AnimapはジャパンコンテンツのNFT事業進出を支援している。

まずはイーサから始めて、秋にポリゴンを実装する。

イーサかクレジットカードで購入可能、エアドロップができる。

デジタルコンテンツ開発から、販売までを一気通貫でできる。

コンテンツ価値の最大化、コンテンツの価値を最大化させていく。

どうやってファンを繋ぎ止めていくのか?

成功したと言えるプロジェクトはまだない。

 

ファンサイドの課題感

- ウォレットをつくらないといけない(体験設計)

- 作品愛がある

- すでにあるもので満たされている

 

IPホルダーサイドの課題感

- 製作委員会の壁

- 作品ファンとNFTファンとの向き合い方

- リスクにつながる

 

どうやったらファンとのコミュニケーションを成功させられるか?

- IPの持続価値を理解する

- ファンの推しを知る

 

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才能ある世界のWeb3プレーヤーを日本に惹きつけるためには

英語で情報を入手するとよい、もちろん考え方を変えるのも重要

まったく違う挑戦にチャレンジになる

 

10億人の人たちにアピールする必要があるが、日本の場合だとアニメ・漫画があるからIPとしてはとても強い。日本にはnftのマーケットリーダーになれるか可能性がある。日本が投資するにはそこだと思う。

クリプトを作る会社、教育、ローカリゼーション、エコシステムなど課題があるがまだ日本市場は重要だと思われる。

 

エンジニアを雇うにはどうすればいいのか

快適さや成功を手助けする必要がある。高い給料を払う、若い日本人が英語を話せるかが重要

日本のWeb3にお会社は10年もたっていない。Web3は世界で最も動きが早く、これからもっと早くなると思う。